2010年02月03日

<三重大病院>過失認定 国に6千万円賠償命令(毎日新聞)

 病院が適切な治療を怠ったため長男(当時3歳)が手術後に低酸素脳症になり5年後に死亡したとして、三重県松阪市の父親(36)らが、三重大医学部付属病院を当時運営していた国を相手取り、長男が生きていれば稼いだであろう収入や慰謝料計約1億2600万円を支払うよう求めた訴訟の判決が28日、津地裁であった。堀内照美裁判長は、約6000万円を支払うよう国に命じた。

 堀内裁判長は「医師の注意義務違反による酸素供給の低下が低酸素脳症を招いた」と指摘。その後遺症による肺炎を併発し5年後に死亡したことについての因果関係も認めた。

 長男は1997年3月、同病院で、大動脈が食道や気管を取り囲んで圧迫する疾患「血管輪」と診断され、99年9月に手術を受けた。術後、脳に障害が残る低酸素脳症に陥り、四肢が動かない寝たきりの状態になった。2004年5月には肺炎を併発し、死亡した。

 父親らは、手術で人工呼吸器を気管に入れるのに手間取ったため低酸素血症になり、さらに採血したことで脳への酸素運搬能力を低下させたと病院側の過失を主張していた。

 国側は「医師の医療行為に過失はなかった」と反論していた。【福泉亮、大野友嘉子】

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高橋洋一の民主党ウォッチ 政治資金の虚偽記載 会社で言えば粉飾決算だ(J-CASTニュース)

 連日新聞報道は「小沢問題」でもちきりだ。小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地取引に関する問題だ。ただし、地検が解明しようとしているのは、政治・道議的な問題ではなく、政治資金規正法違反かどうかである。

 これについて、賛否両論がある。大手マスコミは小沢氏を批判する論調が多いが、ネットでは検察のリークに踊るマスコミや検察の強引さを指摘しているのが目立つ。もちろん、法律問題であるので、最後は司法の場で決着せざるを得ない。なお司法の場にさえ行かないときには法的には何もなかったと見ざるをえない。

■賄賂摘発の困難化が背景にある

 法律問題を部外者が議論するときに、しばしばその法律に対する思い込みが結論を分けることも多い。そこで、まず、今問題になっている政治資金規正法を振り返っておこう。政治資金規正法は、その目的として「政治団体の届出、政治団体に係る政治資金の収支の公開並びに政治団体及び公職の候補者に係る政治資金の接受の規正その他の措置を講ずることにより、政治活動の公明と公正を確保」となっており、米国政治腐敗行為防止法をモデルとして1948年に制定された。

 政治資金が問題になった時に、これまでは刑法の賄賂罪で立件することが多かった。たしかに、賄賂という言葉からいって、賄賂罪のほうがしっくりいくのは確かだ。その反面、政治資金規正法は、単に収支報告書を出せばよく、しばしばその修正もよく行われるので、その違反は形式的とみなす風潮もあった。

 一方、賄賂罪の場合、職務権限の有無の立証が困難になることも多い。しかも、政権交代が日常的になると、ますますその傾向が強くなるだろう。となると、検察は、あらたな「武器」が必要になるだろう。この観点からみれば、政治資金規正法によって政治資金をギリギリ調べることは当然の流れということになる。

 しかしながら、政治資金は本来賄賂罪の適用が筋で、政治資金規正法では生ぬるいとか、政治資金規正法は形式犯なのに、逮捕まではやり過ぎという見方もあるだろう。となると、今回の元秘書の国会議員や秘書の逮捕というのは、これまでにない強権発動にも見えるだろう。

■総務省のホームページで政治資金収支報告書を見ることができる

 さらに、そうした検察ファッショの見方を加勢しているのが、検察のリークの問題だ。マスコミでは当たり前の話で、それなしでテレビ・新聞はほとんど記事が書けないくらいであるが、それに対する批判がネットなどで出ている。例えば、検察の家宅捜索では、係官が入るところのテレビ取りがある。こんなものは、テレビ局が事前に検察から情報を入手していなければできない。そのほかにも新聞報道で捜査資料らしきモノも出ている。記者としてはいかに検察から情報を入手するかが記者の腕になるわけでリークをばらすことはありえないが、政府の公式見解は、捜査資料のリークはないということで、隔靴掻痒だ。

 こうした法律問題は、最終的に司法でしか決着できない。しかし、適用される法律が政治資金規正法という米系法で公開に主眼がおかれていることを活用して、これを機会に何とか政治とカネについて、我々国民ができることはないか。

 政治資金収支報告書の開示について、以前は総務省内の閲覧室で閲覧できるだけであったが、今では総務省のホームページで、過去3年分、平成18年(2006)分から政治資金収支報告書を見ることができる。ただ、政治資金収支報告書の総務省への提出期限は翌年の3月末であるが、ホームページで見られるのはその半年後の9月末である。

 問題になっているのは平成17年(07年)分なので、残念ながらホームページで見られないが、官報(有料の検索サービスがある)で見ることができる。

 政治資金収支報告書の表紙は、政治団体の名称、主たる事務所の所在地、代表者の氏名、会計責任者の氏名、事務担当者の氏名等が記載されている、次のページには全体の収支の状況。それ以下のページに、収入の寄付金(政治献金)について、氏名、金額、年月日、住所、職業などがある。支出は、経常経費(人件費、光熱水費、備品・消耗品費、事務所費)と政治活動費(組織対策費、選挙関係費、機関誌発行等事業費、調査研究費、寄付・交付金、その他)となって、支出目的、金額、年月日、支出対象者、住所などが記載されている。

■「連結決算」がないと全体の資金の流れ把握は困難

 新聞報道によれば、土地取引についての複雑な取引の一部が虚偽記載であるので、政治資金収支報告書のコピーをみても、適正な報告書であるかどうかは素人にはなかなか分からない。ただし、小沢氏の陸山会以外の資金管理団体の政治資金収支報告書もあるが、陸山会のものを見ると、不動産取引がやたらと多いのが目につく。

 それと、陸山会に限らないが、このほかに陸山会と同じ住所のいくつかの政治団体があり、その間で複雑な資金のやり取りが行われている。こうしたものは、企業財務でいうところの「連結決算」がないと、一目でなかなか全体の資金の流れを把握するのは困難である。

 いずれにしても、こうした政治資金がディスクローズされているわけで、国民はそれらをよく見て政治家を選ばなければいけない。その判断の前提は政治資金収支報告書が正しく記載されていることであり、もしその虚偽記載があれば、それは司法の場でも有価証券報告書における粉飾決算と同じように扱われるべきであろう。

 小沢問題のために、昨09年12月24日、鳩山首相の元秘書が在宅起訴されたことを忘れてしまいそうになるが、これも政治資金規正法違反の罪だった。


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